せっかくゲレンデでのスキーを楽しみにしていたのに、窓の外は爆音を立てるように凍りつき、木々の梢は風にひどくあおられ、窓には雪が張り付いて刺繍模様のようになっています。でも、そんなに落胆なさることはありません。スキーをするには外が寒すぎるような場合でも、チェコの山々で楽しく過ごす方法はいくつもあります。例えば熱い温泉につかってくつろぐというのはいかがでしょう。それから、世界中で有名なチェコのクリスマスの装飾がどのように作られているか見学したり、ビール風呂を楽しみながら暖炉の前でロマンティックな夜を過ごしたりすることもできます。とにかく冬のバカンスは凍りつくような天気ぐらいでは台無しになったりしないのです。

クルコノシェの山々に大寒波が襲ってきたらどうしましょう。この寒波のせいで中央ヨーロッパにある北極の地という呼称があるわけですが、標高1410メートル、中央ヨーロッパで最も高いところにあるホテルだといわれているルチュニー・ボウダで体を温めてください。ビール風呂に体を沈め、それこそ五感すべてで地ビールのパロハーチを味わってください。谷の底の方の宿泊施設であれば、シュピンドレルーフ・ムリーンのウォーターパークで、リラックスする時間だけでなく、思いっきり楽しむ時間を持つこともできます。もしそれでも寒さが続く場合には、本当に灼熱の地へ足を運んでください。ハラホフのガラス博物館で、例えば普通のグラスであっても吹きガラスの技法を使って製作するのがいかに難しいか、実際に自分で作ってみて体験することができるのです。

チャンピオンを味わう

シュマヴァの山中で予想外の寒さに襲われた場合には、シュマヴァのコウト・ビール醸造所を目指してください。工場でどのように当地のビールが作られているか見学するのはもちろんのことですが、試飲会も欠かすわけにはいきません。この醸造所で作られているコウツカー12%というビールは、2010年度のチェコ共和国で最も優れた12%ビールの栄誉に輝いたのです。(12%というのはアルコール度数ではなく、醸造前の糖度を示す数字です。)

チェコのクリスマスの思い出のかけらを持ち帰る

うちに帰ってクリスマスの飾りに使えそうな美しいお土産をいくつか持ち帰ろうとお望みでしたら、イゼルスケー・ホリ(イゼラ山地)へ向かってください。この地域はクリスマス飾りの生産で有名なのです。この仕事がいかに繊細なものかを目にすることができる場所はたくさんあります。例えばヤブロネツ・ナド・ニソウのオルネックス工場に足をお運びになれば、どうしてチェコ共和国がクリスマス飾りの最大生産国の一つであるのかが理解できるはずです。その後は、リベレツの総合娯楽施設バビロンで、エキゾティックなマッサージやリラクゼーション・セラピーを受けたり、東洋風のウォーターパークではしゃぎまわったりしながら、寒すぎる天気をやり過ごしてください。

入ると出たくなくなる温泉

寒すぎるほど寒い日に、温泉プールにつかって天国のような静けさに身をまかせることほど気持ちのよいことはないでしょう。イェセニーキ山地の素晴らしい環境にあるヴェルケー・ロスィニで心行くまで楽しんでください。北モラヴィア地方のベスキディ山地では気持ちよく身体を休めることができるビール風呂をお試しください。ピーセク・ウ・ヤブルーンコヴァのホテル・バヘネツやロジュノフ・ポド・ラドホシュチェムでは、アロマセラピーやビールのボディラップと組み合わせてビール風呂を体験することができます。たちまち天にも上る心地になって外の気温などどうでもよくなってしまうことでしょう。