夏のシーズンのクルコノシェは、ハイキングやサイクリングの出発点になります。この地方は何十もの道標の設置されたサイクリングコースが張りめぐらされています。山がちな地形なので時に長い上り坂と下り坂が繰り返しますが、あたりの景色は長く思い出に残るはずです。
クルコノシェの主は?
このチェコで一番高い山脈は、クラコノシュという存在と分かちがたく結びついています。クラコノシュというのは、クルコノシェ全体を貪欲な宝探しや密猟者などの悪者たちから守ることを使命としている神話的な山の神です。この髭もじゃらの山の保護者は、人形や木彫りの像などさまざまな形で、当地のお土産となっています。
クラコノシュの秘密の庭
さまざまなものがあるクラコノシュの王国の中でも、クルコノシェ山脈の最高峰スニェシュカ山にはぜひ登ってください。氷河谷オブジー・ドゥールを抜ける登山道からは、魅力あふれる山ストゥドニチニー・ホラがくっきりと見え、最も美しいハイキングコースの一つとなっています。東クルコノシェのリーホリの尾根では保護の対象となっている高山性植物の花も観賞することができます。それから、往時のチェコスロヴァキアの国境地帯に展開された要塞線の中でも最も大きなシュタヘルベルクの要塞もあります。チェルナー・ホラの山頂へと続くロープウェイからは素晴らしい景色が見られます。この地域の湿原を訪れるのに最適の季節は、たくさんの花が咲き誇る六月でしょう。
クルコノシェの滝
クルコノシェはまた滝の宝庫でもあり、その中には大きな落差を誇るものもあります。ムムラヴァ川の急流がハラホフの近くに作り上げたのが、高さ7メートル、幅10メートル以上の花崗岩の作る段差を流れ落ちているムムラフスキー滝です。100メートル以上にわたって水が階段状に流れ落ちるパンチョフスキー滝も見逃せません。この滝はチェコ共和国でも最も大きく最も見ごたえのあるもので、パンチョフスカー・ロウカの草原の突端から、岩がむき出しになった斜面をラプスキー・ドゥールの底まで流れ落ちています。
隠れた見どころ
ラベ(エルベ)川の水源のほど近く、クルコノシェで最も美しい尾根の縦走路が交わるところに、鉄筋コンクリートで建てられた十階建てのホテル、ラプスカー・ボウダ(「ラベの山小屋」の意)があります。ハンチとヴルバタの記念碑にも足をのばして、真の友情と勇気に思いをはせましょう。この地の自然で最も興味深いのは、二つの氷河によって形作られた圏谷からなるスニェジュネー・ヤーミでしょう。とにかくクルコノシェの山の中をあちこち歩き回って自分だけの宝物を見つけてください。