分厚い壁、シンプルなアーチ、小さく結合された窓を持つ頑丈な建物-これらがロマネスク様式の特徴です。チェコではこの時代のものが、城などの遺跡建造物やタウン・ハウスの建設と並んで、主に宗教的建造物、修道院、教会、バシリカ、ロタンダに見られます。
ロマネスク様式のバリシカとロトゥンダを探しにプラハへ
プラハ城の敷地内には、3つの側廊を持つ聖イジーのバシリカがあります。丹念に形取られた粘土煉瓦の白い塔は、城の全体性に見事に貢献しています。ここで19世紀の美術絵画の常時展示を見ることのできるナショナルギャラリーのチケットを購入できます。
プラハとその周辺にはいくつものロタンダが残っています。最古のものは旧市街のカロリニ・スヴェトレー通りの聖十字架のロタンダです。新市街ナ・リブニーチク通りには、聖ロンディヌスのロタンダ、そしてヴィシェフラドにはマルティンのロトンダが建っています。神秘的なジープ山脈では聖イジーのロタンダをご覧になれます。
中世の絵画と司祭の宮殿
ロマネスク様式はまたテプラ-やミレフレスコといった多数の修道院の教会にも見られます。ズノイモの城館敷地内にあるロマネスク様式の聖カテジナのロトンダの内装は他には見られない装飾を施しています。11世紀末のロマン様式の絵画は聖書的テーマと最初のチェコ統治者の家系図を扱っています。
オロモウツには聖ヴァーツラフのカテドラルの他に大司教区博物館があります。鑑賞ツアーでは一連の結合されたロマネスク様式の窓を持つ、西と北の境界壁を残したロマネスク様式の司祭の宮殿の遺跡を見学できます。珍しいのは13世紀を3分の2ほど過ぎた頃に司教学校の生徒らが描いたロマネスク様式の窓のラインに落書きされた動物と文字です。このことからもその当時の学校の生徒も、その後の時代に生きた子供たちと同じようなことをしていたということが伺え知れます。