プラハの夏の暑さも、思ったより快適にやり過ごせるもの。日陰や涼しい場所は、旧市街やマラー・ストラナの小道にも点在しますし、また教会の中では大抵温度が数度低くなっています。またヴルタヴァ川ウォーターフロント、噴水などの水辺はもちろん、公園、庭園なども大木の下、オアシスを提供しています。
ヴルタヴァ沿岸
水辺は、熱にさらされた道路より暑さをしのぎやすい場所。そこでプラハ避暑地として最初に挙げられるのが、ヴルタヴァ川とその岸辺です。夏のリフレッシュに最適なのが、ナープラフカと呼ばれる河岸遊歩道、特に右岸のラシーン河岸通りに沿った、ヴィシェフラットとイラーセク橋とを結ぶ区間がお勧めです。ここは船着場ともなっていますので、船の観光を楽しみたい方は、ここから外輪船でヴルタヴァ川とラベ川の合流点・ムニェルニーク、スラッピィ・ダム、あるいはプラハ動物園まで行くことができます。ここには喫茶店、バーも軒を並べています。また鴨や白鳥に餌をやることもできますし、あるいは川の水に疲れた足を浸してただただリフレッシュするのも良いでしょう。一方、ヴルタヴァ左岸にも、これより短いですがやはり同様の河岸遊歩道が、ホジェイシー河岸通り沿い、そしてマーネス橋とシュテファーニク橋の間の区間に存在します。またスラヴ島、およびスメタナ河岸通りのカレル橋と国民劇場の間の区間には、ボートや足漕ぎボートのレンタルショップが見られます。
ジュルテー・ラーズニェの夏
町の中心部からヴルタヴァ川上流に向かって進んでいくと、ポドリー地区に行き着きます。ここには、屋外・室内プールのほか、ジュルテー・ラーズニェと呼ばれるヴルタヴァ河岸に位置するスポーツ&リラクゼーション・エリアがありますが、同エリア内の草地兼ビーチは、CNNによると、欧州都市内ビーチのベスト10に数えられているとか。ジュルテー・ラーズニェでは、フットテニス、ビーチバレー、ペタンク、卓球などがプレーできるほか、水上スキー、スタンドアップ・パドル・サーフィンなどを試してみることができます。またここには一般スポーツ用品のほか、ボート、足漕ぎボート、キックボード、インライン・スケートあるいは自転車のレンタル・ショップもあります。このほかエリア内には、ビアホールはもちろん、バー、ダンスホール、また子供の遊び場なども取り揃えられています。
葡萄畑、庭園へ
庭園もまた、プラハで照りつける日の光を和らげる場所の一つに数えられています。プラハの中心地に、隠れたオアシスさながらに存在するのがフランシスコ庭園。ここへは、ヴァーツラフ広場からならアルファ・アーケードを抜けて、あるいはヴォディチコヴァ通りからならスヴィエトゾル・アーケードを通り抜けて、更にユングマン広場側からは広場に面した門を入って行くことができます。同様に都会の喧騒からの逃げ場所を提供しているのが、マラー・ストラナにある小さな池がついたヴォヤン庭園。そのすぐそばには、非常にユニークな「小便小僧」で知られるヘルゲトヴァ・ツィヘルナ、そしてフランツ・カフカ博物館があります。更に避暑に適した場所としては、プラハ城とアンナ王妃の夏の宮殿周辺の庭園、広大なストロモフカ公園、そして熱帯植物の温室「ファタ・モルガーナ」と聖クラーラ葡萄園を擁する植物園が挙げられます。葡萄の蔦の絡まるテラスで、ヴルタヴァ流域の低地、トロヤ城、そしてプラハのパノラマを眺めながら、冷えたワインのグラスを片手に過ごす夏の日もまた、格別です。