人々は太古の昔から、自然の中に特別なエネルギー、時としてマイナスだったり、プラスだったりするエネルギーの存在が感じられる場所を求め、見出してきました。ポジティブ・パワーは、城、町、そして神殿の創設の上で非常に重要な役割を果たしてきました。また昔から存在するパワースポットの中には、あとから教会、聖堂の建設地として利用されたところもありますし、自然のまま残された場所もあります。これらパワーの質と性格はそれぞれ異なりがちです。そのためある場所では身体の回復が得られ、また他の場所では心の安らぎが得られるといった具合に、その効果も異なってきます。
治癒効果のある山、丘の内部エネルギー
東モラヴィアのホスティーン山は、その頂上に立つ聖母マリア教会の存在により、モラヴィアで最も多くの人が訪れる巡礼地となっています。ホスティーンには、紀元前2世紀頃、ケルト人が広大な要塞を建てたことがわかっています。現在立っているバシリカ、聖母の被昇天教会は、18世紀に創設されました。そのポジティブなパワーは、現在も失われておらず、ここにしばらく佇むだけで、気持ちの良いエネルギーが全身を満たし、暖気と安らぎが感じられます。
ミクロフ市内自然地区の一つに、スヴァティー・コペチェック(聖なる小丘の意)と呼ばれる小さな丘があります。丘の上には、聖シュベスチアーン教会と鐘楼、そして十字架の道がみられますが、この鐘楼の立っている場所に、ダイナミックな大地のエネルギー源があるのです。丘を登り、このスポットに腰を下ろす、あるいは地面に横たわって、貴方もこのパワーを吸収してみてください。
周囲を遠く眺めるジープ山は、その地質条件により、太古の昔から周辺地域全体に向けて、地核からの強力なパワーを発していました。山頂に立つロトゥンダの壁に試しに触れてみてください。かすかなバイブレーションが感じられませんか?
修道院と教会のマジック・パワー
ボヘミア中央山地に位置するパネンスキー・ティーネツの教会は、未完成の建物ですが、その内部空間は常にサイコトロニック、信仰療法師、宗教家、そして芸術家をも惹きつけてきました。それほど霊感の強い方でなくても、ここでは手足の疼きなど、強いポジティブ・パワー・ゾーンを感じることができます。マジック・エネルギー源の場所を特定できないのでは…と心配する方もおられると思いますが、大丈夫! 大勢の人が通った跡のある通路をたどり、多くの人が触った跡のある壁に触れればよいのです。サイコトロニック、スタニスラフ・ブラーズダの測定によれば、教会内のポジティブ・ゾーンは第8度、つまり最強度に属しており、鬱状態を和らげ、気分を上昇させ、人生の活力と喜びをもたらすとされています。
ロサ・コエリ(天のバラの意)は、霊感の強い方には、魔法のような効果を発揮します。この建物は、もともと1181年にモラビア最古のプレモントレ女子修道院として、ルクセンブルク・ゴシック様式で建てられたものです。現存しているのは基盤の壁とアーチ天井の一部のみですが、壁に囲まれた場所に立って見上げると、円天井の代わりに満天の星という魅惑的な世界が広がります。感受性の強い方は、周囲をプラス・エネルギーの周波が流れているのが感じられることでしょう。
ジヴォカー・オルリツェ川上流の渓谷に位置するネラトフの聖母マリア被昇天教会もまた、非常に強いパワーが潜んでいる場所です。オリジナルのガラス張り天井のため、教会内部からも頭上に空を仰ぐことができます。現在この教会は伝統的に奇跡の巡礼地とされていますが、この伝統は、キリストを抱いた聖母マリア像が運び込まれたバロック時代に始まりました。以来聖母マリア像と当地の源泉のパワーが、何百人もの巡礼者を奇跡的に治癒したと言われています。プラス・エネルギー源となっている2ヵ所のポイントは、どちらも教会内にあります。
クシュチニの巡礼教会は、チェコ国内でも最古の巡礼地に属しています。礼拝堂は恐らく1720年代に完成されたものとされており、その後1728年に教会の建設が開始され、基礎工事完了が1744年、献堂は1771年に行われました。1844年には大火災に遭い、屋根の部分が全体焼け落ちてしまいましたが、翌年改修されました。古い言い伝えによると、聖キリルと聖メトディウス、およびその弟子たちは、当地の渓谷で洗礼を行っていたということです。
バロックの建築家サンティーニは、神秘的なセオリーに関する知見が深く、これをその建築にも適用していました。この天才建築家は、カバラや、数字の組み合わせによる特別なエネルギーを熟知していたばかりでなく、場所のエネルギーを応用する能力ももちろん持ち合わせていました。その成果は、クラドルビ修道院、ジュジャール・ナド・サーザヴォウ市近郊のゼレナー・ホラ、ヤロムニェジツェ・ウ・イェヴィーチカのゴルゴタ、ズヴォレ市の聖ヴァーツラフ教会などの建物に現れています。