マサリク地区とブルノのシュティアッスニ邸
チェコスロヴァキア初代大統領の名前が付けられた、この建築的至宝が詰まった魅力的な住宅街が生まれたのは19世紀の終わりのことです。中流階級にも十分手が届き、自然に程近いところの一軒家、といういわゆる田園都市コンセプトが、イギリスからブルノへも広まった結果でした。
大きくなりつつあった街の中心に含まれながら、同時に自然と近いところで暮らすという選択は、様々な会社の従業員、公務員のみならず建築家たちをも魅了し、得意先からの注文のみならず、自分たちの家もここに建てるようになったのです。ここで見る一軒一軒がそれぞれ重要な建築物なので、その多くは文化資産として保護されています。このエリアの散歩で最も注目すべきは、1927から39年に建築家エルンスト・ウィズネルによって建てられたいわゆる迎賓館(またはシュティアッスニ邸)でしょう。独特な色使い、L字型の建物が、彼の特徴を現しています。庭園と公園は、これまた第一共和国時代の有名な建築家、オットー・アイスレルの作品です。改装された邸宅の一部は現在、展示スペースとして一般に公開されています。