城壁に向かい、街路を歩み
風情のある路地裏、石畳の街路、ルネサンス様式の住宅、バロック様式の教会。これらすべてはプラハを散策なさるとご覧になれます。カレル橋とプラハ城、それに旧市庁舎の天文時計は、被写体として貴方の写真におさまるにちがいありません。ここでためしに人気観光ルートから外れて、旧市街地区、旧ユダヤ人街(ヨゼフォフ地区)、ペトル地区またはマラー・ストラナ(小地区)の人目につかない路地に足を運んでみてください。ぺトシーンの丘やプラハ城下のバロック庭園に向かうのもよいでしょう。誰にも気に留められていないようなのに不思議と惹きつけられる路地裏がたくさん見つかります。郷愁漂う街の表情を捉えた写真が生まれること間違いありません。
チェスキー・クルムロフやオロモウツなどの都市でも同様の手法を採る必要があります。ベストショットを撮るための基本アドバイスは同じです。観光客や訪問者で混んでいないところを目指してください。もう一つは「全体よりも細部を」というもので、例えばルネサンス様式の表玄関、窓辺を飾るゼラニウムの咲きかけの花、あるいはバロック建築の柱頭部分などのディテールに注目してみてください。テルチでは市街広場だけにこだわらず、この町に三つある湖に出向いて湖畔をご散策ください。トシェビーチでは画趣に富むユダヤ人街 の通り抜けの路地を全部探訪してユダヤ人墓地にも足をお運びください。どうしても観光客に大人気の場所を被写体になさりたいならば、早起きするのが一番です。プロの写真家はよく柔らかい朝の陽光を賛美しており、朝5時前後にベストショットが生まれると語っています。早朝でも路上に一人ぽつんとたたずむ歩行者に出会うことがあるかもしれませんが、じきに視界からいなくなりますのでご心配なく!
絵画のような自然
野外での写真撮影には利点も欠点もあります。息を飲むような美しい自然を写真に撮るときに邪魔になる群集がいない一方で、遠方までしかも徒歩で移動しなければなりません。シュマヴァ国立公園とボヘミアン・スイス国立公園では熱心な写真好きの方々のために面白いプログラムを用意しています。当地では写真教室に参加して、自然の美しさを全体的に捉えたり細部に焦点をあてて捉えることを学ぶことができるのです。学習の一環として実際に景勝地に出掛け、当地の歴史や自然に関する数々のトピックに接し、ようやく最後にお望みの被写体を選ぶことができます。
新たに知見を深めた後にさっそく次の景勝地を目指してください。パヴロフ丘群や南モラヴィア地方のポディイー国立公園、もと活火山の円錐状の丘が優美に連なるボヘミア中央山地、イェセニーキ山地とその最高峰プラディェット山(1491m)……このような場所できっと素晴らしい写真が撮れます。さて貴方の最高の一枚はどこで生まれるのでしょうか。