ナ・トゥロルドゥ鍾乳洞
この鍾乳洞内には、二次生成物の数はそれほど多くありませんが、その代わりいわゆる「トゥロルド装飾」と呼ばれる、腐食されて形成された様々な形態が見られます。これらは珊瑚礁のような形をしているため、見ている者をジュラ紀の海底散歩をしているような気分にさせます。

ここには既に大昔に絶滅したウニ、アンモナイト、二枚貝、あるいは魚の歯なども見出すことができます。「リシュチー・ジーラ(狐の穴の意)と呼ばれるすぐ隣の鍾乳洞(2002年発見)との連結により、鍾乳洞内迷路の廊下の長さは、合わせて2.5 kmに達しました。鍾乳洞内で特に注目に値するのは、「湖のドーム」と呼ばれる部分で、ここではエメラルド色の水をたたえた小さな湖がみられます。ナ・トゥロルドゥ鍾乳洞には、7種のコウモリが生息していますが、見学中に姿を現すことはまずありませんのでご安心を。コウモリはここで冬眠するだけなので、夏季、鍾乳洞が見学者にオープンしている期間には、「家」を留守にしているのです。