レドニツェ・ヴァルティツェエリアの城の温室
リチウム、スティール、ガラス。これらのマテリアルの列挙から連想されるのは、ただ寒々しいイメージばかりで訪れてみたいという気にならないでしょうか。もしそうだとしたら残念、これらの材料から作られた温室ですが、熱帯や亜熱帯の植物を見学していると、まるで熱帯雨林のアマゾンにいるように感じられる魅力あるスポットです。
リヒテンシュタイン家がこの施設の壮大な計画のために、南アメリカ大陸を横断したことのある専門家を雇い、現地からこの温室に適当な種を輸入させたのも不思議ではありません。種の選び方のコンセプトは、1年中何かしら花が咲いている状態にする、というものです。一番古い木は樹齢300~400年とされています。全長92mのこの温室は、当時にしては比較的新しい材料で建てられたため、技術的な保護建築物とされています。アロイス2世お抱えの建築家、イジー・ウィンゲルミレルの他、イギリス人設計者のP.H.デスヴィーニュがこの建築に注意深く携わりました。