国の文化財である下ヴィートコヴィツェ地区は、ヨーロッパの文化遺産にも登録されており、ユネスコの世界遺産の有力候補でもあります。下ヴィートコヴィツェ地区は、かつて鉄の製造の全工程が一ヶ所で行われた場所が現存しているヨーロッパで唯一のケースです。
鉄のオストラヴァのフラッチャニ地区
この珠玉の産業建築をまだご覧になったことがないならば、ぜひオストラヴァに足をお運びください。下ヴィートコヴィツェ地区にはヴィートコヴィツェ製鉄所の広大な敷地が広がっています。 敷地は3つの部分から構成されており、あわせて「オストラヴァのフラッチャニ地区」と呼ばれることもあります。北部にはフルビナ鉱山、高炉、コークス炉と化学処理ラインがあります。中央には現在も稼動可能な機械処理部が集中しています。南部には産業用建物とオフィスの建物の並ぶ地区があります。
摂氏2000度あった場所を見学する
この地ではオストラヴァ地方における鉄鋼業について楽しく学ぶことができます。高炉から見学を始めると、かつて材料を運搬していた経路を歩くことになります。鉄鉱石、コークス、石灰岩、その他の材料で満たされた炉口まではホッパーエレベーターで上がります。高所恐怖症などとは無縁な方は塔の最上階に行くことができます。塔からはオストラヴァの全景を一望できます。下りるときには当時は摂氏1500度を超える温度だった高炉の中を窺うことができます。
栄光の過去、輝かしい未来
ヴィートコヴィツェ製鉄所の設立(1828年)を働きかけたのはオロモウツ大司教ルドルフ大公でした。段階的に六つの高炉を稼動させました。現在ヴィートコヴィツェ全域で改修工事が進んでいます。改修にあたり巨大な旧ガスタンクが個性的な多目的ホールに生まれ変わりました。近い将来にはヴィートコヴィツェには工業博物館と家族連れ全員の教育と娯楽の場となるテクノロジー・ワールドが開館します。