ギャラリーと大きな図書館併設のかつてのオロモウツ大司教区の夏の拠点がユネスコ世界文化遺産に
13世紀から城があった跡地に発展した大司教の城は、迷うことなく街のシンボル的存在です。このバロックの建物は、リヒテンシュタイン=カステルコルン家のカレル司教の提案で17世紀の終わりに建てられました。元々この場所にあった城にならって、立派な34mの高さの塔も建てられました。206段ある階段を登れば、クロムニェジーシュの全景が見渡せることでしょう。インテリアのなかで圧巻なのは、城の所有者たちが宗教関係の高官たちを迎えた謁見ホールでしょう。また議会ホールは、チェコ共和国の最も美しいロココ様式のインテリアのひとつに数えられ、ミロシュ・フォアマン監督の『アマデウス』が撮影された場所でもあります。その天井には一面絵が描かれ、22個のクリスタルのシャンデリアが壮観です。また騎士のホールを見れば、宗教世界の高官たちが世俗的な力をも持っていたことが理解できます。ヨーロッパのなかでも有名なギャラリーでは、ティツィアーノ、ヴァン・ダイク、クラナハなどの素晴らしい作品の貴重なコレクションを見ることができます。