イゼラ山地とイェシュチェド山の間に位置するリベレツは、観光地として大人にも子供にもお勧めできる町。ロープウェーでイェシュチェド山頂に登ったり、ホワイトタイガーがいる動物園、あるいはサイエンス・センター「IQランディア」を訪ねたりと、楽しみ方は色々です。  

雲を見下ろす世界へ 

壮大なテレビ塔とホテルを頂きに擁するイェシュチェド山は、リベレツのみならず、この地方一帯のシンボルとなっています。テレビ塔とホテルはカレル・フバーチェクの設計に従って1966~1973年に建てられたものです。フバーチェクはこの作品によってUIA(国際建築家連盟)オーギュスト・ペレ賞を獲得しています。円錐形を成すこのユニークな建物は、視覚上は山の延長にあるため、山自体が一層高く見えます。山頂には、リベレツ市内を走る市電の終点駅からロープウェーで上るのが最も速く、快適です。ほんの数分進んだだけで、町とイゼラ山地中央ボヘミア山地の素晴らしい景色を一望できます。ハイキングに変化をつけたいという方は、下りにキックボードを利用してはいかがでしょうか。コースは難易度別にいくつかありますが、いずれもリベレツ市内あるいはクリシュトヴォ・ウードリー村まで通じています。
 

国内最古の動物園体験  

リベレツの動物園は、創設百年を迎えるチェコ国内最古の動物園。全長2 kmの見学コースを辿って行くと、世界中から集められた160種類の動物を目にすることができます。中でもリベレツ動物園の一番の呼び物となっているのが、ベンガルトラの白化型、ホワイトタイガーで、これは地元ホッケーチームの名称にもなっています。その他ここでは800頭以上の動物が飼育されています。お子様向けには、動物に触れて、自分で餌を与えることもできるちびっ子動物園も用意されています。また大人の方は、例えば猛獣パビリオンなどの一日飼育係などはいかがでしょうか。動物園から1 kmほど離れたところには、やはり国内最古の植物園があります。園内には温室が10ヵ所あり、食虫植物や樹齢330年の盆栽、あるいは世界最大のスイレン、オオオニバスなどを鑑賞することができます。
 

科学を楽しく、エキサイティングに学ぶ 

リベレツの「IQランディア」は、ガラスケースに入った展示物を眺めるだけの退屈な博物館のイメージを一掃する、異色のサイエンス・センターです。計10ヵ所の展示場には、100を超えるインタラクティブ展示物があり、例えばタイムマシンで百万年前の世界を除いたり、宇宙の深淵に浸ってみたり、人体の秘密を学んだり、あるいは人型ロボット「テスピアン」と話したりと、実際に科学・技術の世界を体験してみることができます。この他実際にラボラトリーで実験したり、またサイエンスショーで危険を伴う実験を見学したりすることもできます。IQランディアへお越しの際には、プラネタリウムもどうぞお見逃しなく。ここでは世界最高レベルの4Kレーザープロジェクターを用いて、太陽系の惑星のみならず、遠い銀河系の星をも目指す宇宙の旅にご案内しています。
 

リベレツ周辺のエクスカーション 

スムニェダー川岸を見下ろす岩山の頂上に聳え立つフリードラント城は、中央ヨーロッパ最古の城内博物館。ここでは絵画展示室の芸術作品、美しく装飾された部屋の数々、そして武器やパイプのコレクションが貴方を欧州貴族の世界にいざないます。フリードラントのあとは、近くの温泉町リブヴェルダに立ち寄りましょう。ここでは「神の水」と言われた鉱水の試飲や、当地のユニークなレストラン「オブジー・スット(「巨大な樽」の意)」の名物料理のご賞味をお楽しみいただけます。その名の通り、巨大な木樽の形をしているこの店は、創業1931年の伝統あるレストランです。またイェシュチェド山麓に位置する美しい村、クリシュトヴォ・ウードリーでは、最古の農村天文時計民芸ベツレヘム(キリスト降誕場面を表した模型)博物館などをご覧いただけます。更にヤブロネツ・ナド・ニソウ市内中心部には、ジュエリーの全てを紹介するガラス&ジュエリー博物館があります。