チェコの伝統的なクリスマスオーナメント – 世界にたった一つだけ
チェコ人がクリスマスツリーをどんなふうに飾りつけするのか興味がありますか?ユネスコ遺産リストに登録されているクリスマスオーナメントや、イギリス国王やベルギー王妃のコレクションにもあるガラスボールのオーナメントの製造の秘密をのぞいてみませんか? チェコのきらびやかな宝石をクリスマスツリーに飾ってみませんか?ここでは、チェコのクリスマスツリーの飾りをご紹介します!

ガラスビーズのオーナメントーユネスコのチェコの宝石

チェコでは、ガラスパールを膨らませて作った飾りを代々受け継ぎ、これを毎年クリスマスツリーに飾るという家庭も珍しくありません。こうしたガラスパールのクリスマス・オーナメントを、今も昔ながらの手作業で生産しているのが、ガラス作り100年の伝統を誇る、クルコノシェ山地ポニクラーにある家族経営会社・ラウチスです。同社の工房見学ツアーでは、詳細にいたるまで様々な工程を知ることができるほか、さらにワークショップでご自身の作品作りにも挑戦していただけます。最近このユニークで、しかも消滅寸前であったクルコノシェのガラスパール・オーナメント作りの伝統は、ユネスコの世界遺産登録という形で、世界の評価を得ました。そしてこの貴重な伝統を引き継いでいるのが、家族経営会社・ラウチスと、工房の作業を請け負っている村のガラス吹き職人、パールの糸通し職員なのです。ポニクラーは現在、伝統のガラスパール工芸が現在も残されている、世界で唯一の場所となっています。

インペリアル・イースター・エッグ、野菜、コロラドハムシ?クリスマスツリーを飾ろう!

東ボヘミアドヴール・クラーロヴェーには、「オズドバ(飾りの意)」という家族経営の会社があります。ここでは過去100年間に渡って、5世代のガラス職人により、口で吹き、手で図柄を描き込むという伝統的手法によるガラスのオーナメント作りが続けられています。生産規模は小さいですが、それだけにデザインの新しいトレンドに柔軟に対応することができます。中でも最もユニークなのが、玉ねぎをモチーフとしたクリスマス用のデコレーションです。これはもともと何世紀も前に中国の磁器を模倣して取り入れられたものですが、現在はチェコ伝統の民俗的モチーフとなっています。またこれよりももっと豪華な飾りが欲しいという方には、インペリアル・イースター・エッグがお勧め。チェコの伝統とモダンそしてラグジュアリー感がマッチしたこのファベルジェ・エッグを飾れば、クリスマスツリーが一層映えること、間違いなしです。野菜の形のオーナメントや、ジンジャーブレッドクッキーもしくは虫の形のオーナメントに目が付きますか?これらのオーナメントは、Slovany 3136, Dvůr Králové(住所)直営店で購入可能です。または今すぐツアーの予約をお勧めします!

英国王室と欧州議会にも飾ってあるクリスマスツリーオーナメント

英国王チャールズ3世、ベルギーのパオラ王妃、アルベール2世のクリスマスツリーオーナメントのコレクションにもあるオーナメントはどのように作られたのでしょうか?イチ―ンにあるHANデザイン社のオーナメント製造を見学することで知ることができます。 ここではご自身のでオーナメントを飾ることも可能です。目を覚まさせるような数々の品を見ることができるショールームを訪れると、クリスマスオーナメントへの思いは印象深いものになるでしょう。HANデザイン社では600以上の色合いで16000以上のオーナメントを製造しています。イチ―ンの装飾品がヨーロッパ各地や海外に広まったのも、当然ですね!

ヴィソチナのオフランダにあるKoulier社のガラス工房ではツアーにおいて、ガラス職人や装飾家の手による作業を見学することができます。同社のクリスマスオーナメントは17世紀からの歴史を誇り、ロウチェニュ城のクリスマスツリーを飾っています。エレガントなガラスボールや様々なオーナメントはチェコ共和国が議長を務めた2022年のブリュッセルにおける欧州議会のクリスマスツリーを飾り、一躍有名になりました!地元の販売店ではアールヌーヴォー様式のオーナメントやカルト的チェコ映画「シンデレラのための3つのナッツ」にインスピレーションを得たコレクションもあります。事前にツアーを予約するのをお勧めしますが、必須ではありません。

民間伝承と民族建築が特徴的なワラキア地方では伝統的な手作りのガラス製のクリスマスオーナメントの秘密を発見できます。オーナメントはどのようにつくられ、一日に何個作られるのでしょうか?ツリーに届くまでに何人の手を経ていくのでしょうか?フセチーンにあるイリサ生産協同組合の見学ツアーではこのような疑問に答えてくれます。イリサ生産協同組合は、60年以上にわたって生産を続けており、チェコのガラス製造業界において最も大きな生産会社の一つです。1920年にこの地で最初の手製ガラスオーナメントが造られたという長い歴史があります。

チェコの北東部の街、オパヴァでは70年以上にもわたり、ガラスボールのクリスマスオーナメントがシレジア様式で手作りされています。ヨーロッパはもちろんアメリカにおいてもこのオーナメントをみることができます。熟練の画家がボールやハート形のオーナメントに名前や願い事などを書き入れるサービスもあります。アーティストたちの活動も見てみたいですか?オパヴァ工場の全貌を見ることができる見学ツアーに参加してください。 事前予約は必須です。

チェコのクリスマスオーナメントが世界へ

東ボヘミアにあるDUV協同組合チェコ最大の、手製装飾クリスマスオーナメント製造者であり、ヨーロッパ最大のメーカーの一つでもあります。当地のガラス生産共同組合は90年前に設立され、60・70年代のデザインのトレンドを築いたとされる、58年のブリュッセル万国博覧会で金賞を受賞しています。現在その製品の種類は80,000に及んでおり、誰もがそのお好みの飾りに出会えること請け合いです。ドゥヴール・クラロヴェーにある同社の直営店にぜひ足を運んでください。一部の商品はオンラインでも注文可能です。

アクセサリー作りの伝統で知られる北ボヘミアの町、ヤブロネツ・ナド・ニソウは、クリスマス・オーナメントのメーカー、オルネックス社の本拠地となっています。ここでは球形、楕円形など様々な形をした、何種類ものモチーフ、絵柄のデコレーションが生産されています。Ornex社は鳥のモチーフのコレクションにおいては世界最大級です。30年以上の歴史を持つ同社はトレンドや世界の展示会やヨーロッパや海外の顧客の注文を受け、製造をしています。個々の製品はチェコ国内においては、雑貨店やお土産販売店などで買うことができます。また、オリジナリティあふれる製品をオンラインで購入も可能です。

クリスマスのヒント: 世界最大級のクリスマスオーナメントコレクション

ヤブロネッツ・ナド・ニソウのクリスマスも忘れてはいけません。チェコのジュエリーの故郷であるこの街に、世界中のどこにも見かけない博物館があります!ヤブロネッツ・ナド・ニソウ ガラス・ジュエリー博物館– ガラスとジュエリーの分野を一堂に集めた唯一の博物館であり、前例のない2つの展示を誇ります。ここでは、ヨーロッパでもっとも重要なガラスコレクションの作品だけではなく、世界最大級のガラス製クリスマスオーナメントの公開コレクションの輝く宝石たちを鑑賞することができます。

ロマンチックな方むけのオーナメント 

伝統のガラスのオーナメントは人気ですが、チェコで誰もがこれでツリーを飾っているわけではありません。自然の材料を用いた、ハンドメードのオーナメントを好む人達も非常に多く、例えばジンジャークッキーやその他のスイーツもしばしば飾りに使われています。あるいはトウモロコシの皮で作られた人形飾りも最近人気が高まっています。こうしたロマンチック派向けのナチュラル・オーナメントは、プラハあるいはオロモウツなどといった町の中心部で開催されるアドベント・マーケットでお買い求めいただけます。