あなたが暑い夏の日々の終わりが近いことを喜んでいて、秋の天候を心待ちにしていても、あるいは、夏が少なくともクリスマスまでは続くべきだと考えるほど温かさを欲しており、あたたかな太陽光線を年の残りの時期中ずっと求めていても、シーズンの変わり目はきちんと飲んで区切りをつけるべきだという点で合意されることでしょう。9月の終わりにはチェコ共和国でチェコビールの日が祝われますので、この機会にはぴったりです。
プラハ、プルゼニュ、チェスケー・ブディェヨヴィツェ―偉大なビールで祝う
3 箇所の都市、3 箇所のビール大国。各々が独創的な方法でチェコのビール文化に貢献しており、それぞれのビールをによりよく知ることが可能です。19 世紀の終わりからヴルタヴァ川の河畔で醸造されているさわやかなスタロプラメン(Staropramen)は、誇らしげにプラハを代表しています。その物語と味を、ビール醸造所の歴史的な建物の中で知ることができます。醸造所では、インタラクティヴな展示のおかげで時間旅行ができ、数十年前のプラハを体験することもできます。
有名なチェコビールであるピルスナー・ウルケル(Pilsner Urquell)を準備する鍋の蓋の下を、ビールの製造所がある町で直接のぞき込むことができます。プルゼニュは当地のビール醸造所とそろって西ボヘミアの誇りです。ピルスナー・ウルケルや人気のガンブリヌス(Gambrinus)を生産している広大な構内の見学では、チェコ内外でプルゼニュビールがこれほどまでに人気がある理由を目にすることになります。構内には、ピルスナー・ウルケルのシンボルとなり、どのビール瓶の上にも見られる象徴的な門があります。
チェコ共和国で輝くビールの星々の中には、南の地方からの金色の飲み物もあります。 チェスケー・ブディェヨヴィツェと当地のブドヴァイゼル・ブドヴァル(Budweiser Budvar )は醸造所の見学を行っており、ここでは、長期に及ぶ伝統と近代技術がどのように結びついたか、世界中が評価するやわらかい苦みのあるフレッシュなビールがどのように生まれるのかを体験することになります。チェスケー・ブディェヨヴィツェでは、500mlのブドヴァルを片手に、オリジナルは1つしか存在しないということを知るでしょう。
ビールイベント
9 月はビール祭りの月です。 せめてそのうちの1つにだけでも参加することをお勧めします。チェコビールの日は、誰もが自分のスタイルで参加することができるシンボリックな催しといえるでしょう。おそらく最も知られている、ビールとビールを巡るすべてに関した祭りは、ジャテツでの刈り取り(Dočesná v Žatci/ ドチェスナー・フ・ジャトツィ)です(2016年9月2日―2016年9月3日)。ジャテツの町は地域の中心と言える場所にあり、チェコビールにあるべき味を与えている最高のホップを栽培しています。だからこそ、ジャテツにはホップとビールの聖堂がおかれたのであり、ここでは心の底からビールの心地よさに浸ることができます。
コンサートやおいしい料理で満たされる重要なイベントは、ピルゼンのビール醸造所で行われる ピルスナー・フェスト(Pilsner Fest)です(2016年10月1日)。ビールのお祭りを、プラハから近い美しい城コノピシュチェから眼と鼻の先にある、ベネショフの醸造所のフェルディナンドも行います(2016年9月10日) 。
もしこれらのイベントのどれにも間に合いそうにないなら、まだ年内にビールのお祭りがいくつか行われますので、これを楽しみにすることができます。コンテストでありチェコ共和国ではこの手の行事で最大規模の催し―金賞ビール(Zlatá pivní pečeť/ ズラター・ピヴニー・ペチェチュ)(2017年2月13日―2017年2月18日)が2月にはいるとすぐに行われます。また、春にはプラハ・チェコビール・フェスティヴァル(České pivní festival v Praze)。
小さく大きなビール醸造所
大型醸造所以外には、上記に挙げられたような場所以外に、トシェボニュのレゲント(Regent)、ノショヴィツェのラデガスト(Radegast)、クルショヴィツェ(Krušovice)あるいはブルノのスタロブルノ(Starobrno)などがありますが、特別なビールやあまり見られない味のビールに特化している小型醸造所を好む傾向が、チェコではますます強くなっています。こういった小型醸造所をプラハで見ることができます。たとえばブジェヴノフ修道院のものがそれに当たりますが、こういった醸造所は全国に散見されます。その証拠が、例えば家族経営の醸造所であるフンポレツのベルナルド(Bernard)、ムニェルニークのノイマン(Neumann)、シュマヴァにある醸造所コウツキー(Koutský)、西ボヘミアの城醸造所のヒシェ(Chyše)、 インジフーフ・フラデツのチェルニー・オレル(Černý Orel )あるいはバナナやグローブの香りを付けたビールを醸造しているスラフコフ醸造所などです。
ビールをつかった珍しいもの
ビールは常に十分たりることはなく、これを幾通りもの方法で楽しむことができます。例えば温泉として楽しめます。このようなものでもその気になればすぐ、チェコ共和国内で何か所かを見つけることができます。醸造所ベルナルドはプラハでビール温泉を経営しており、また、人気があるのは歴史地区やUNESCOのリストに記載されている聖三位一体柱の見学も可能なオロモウツにある、ビール温泉です。あるいは大変ユニークな野外博物館が近くにあるロジュノフにも同様の施設があります。
プラハではビールの歴史の中に深く入りこむことができ、チェコ共和国を有名にした飲料にかかわる興味深いものや詳細を多く展示している博物館を巡ることができます。また、ビール・バーも魅力の1つで、ここだけでしか出会うことができない特別なビールを注いでいます。