山に分け入って貴重な金属を捜し求めた試掘者たちの足跡をたどってみたい、そんな方はクルシュネー山脈に足を運んでみてください!ここでは既に12世紀に銅、スズ、銀の採掘が始まり、広大な網の目のような坑道が残っています。
クルシュネー山脈の最高峰クリーノヴェツはドイツ国境やボジー・ダルの町の近くにそびえています。この山は16世紀には既に文献に登場し、雪崩によって住民を苦しめ、森や家々を傷つけたことが知られています。
最高所に開けた町
クリーノヴェツへの出発点としては、ボジー・ダルが最も便利です。標高1028mに開けたこの町は、意外にも中央ヨーロッパで最も高いところにある町です。クリーノヴェツの頂上までの標高差はわずか200mで、距離も5km程度です。ボジー・ダルは1533年に、銀とスズの鉱山に隣接して設けられた鉱山の町です。今日はウィンタースポーツの中心として知られ、スキーを楽しむことができます。
バロック調の教会や、近隣の自然保護区ボジーダルスケー泥炭湿原は見逃せないポイントです。赤色の標識のついた道をたどると、ナ・ネクリドゥのピークに着きます。ここからスキーリフトの横を通り、道路に出ます。森の中を行くこの道路は、クリーノヴェツの頂上への近道です。あたり一体を見渡す展望で疲れを癒してください。
ガラス工房からコマジー・ヴィーシュカへ
クルシュネー山脈の稜線には、注目のハイキングコースやサイクリングコースが多数あります。ガラス産業の伝統が残り、中世の窯のレプリカも見られるモルダヴァの集落からツィーノヴェツへたどってみましょう。この集落は14世紀にスズの鉱脈に隣接して開かれました。いわゆるネヴェジーツィー・トマーシュ鉱山に銀鉱脈が発見されてからはいっそう栄えました。ツィーノヴェツからは多くのハイキングコース、サイクリングコースがクルシュネー山脈に通じています。たとえばコマジー・ヴィーシュカへの道をたどってみてはいかがでしょうか。クルプカの集落からリフトに乗り、あとは快適なコースをたどるだけで、雄大なパノラマをほしいままにできます。