西ボヘミアの中心地プルゼニュは、要衝の地に位置していたため、いつの時代もさまざまな文化が行き交う十字路でした。プルゼニュには異国風の建物が数多く残っており、チェコ共和国の西ボヘミア地方における国際都市としてのイメージを補完しています。その異国風の建物の一つがプルゼニュの町の風景に欠くことのできない大シナゴーグなのです。
プルゼニュの大シナゴーグは、ヨーロッパで二番目に大きく世界で三番目に大きいシナゴーグです。大シナゴーグはムーア様式とロマネスク様式で建てられており、現在においても草花をモチーフにした見事な装飾を鑑賞することができます。歴史的建築物の印象を受けますが、建設されたのは1888年になってからのことでした。建物の正面ですぐ目を引くのが大きな2つの塔です。当初の計画では、塔は両方とも現在の高さよりも、さらに二分の一分高くなるはずでしたが、新たに建設されるシナゴーグが近隣の大聖堂に高さで凌ぐという点が町の議会の不興を買ったのでした。
ユダヤ教寺院の独特の雰囲気
現在この壮大な建物は、宗教儀式だけでなく展示会場としても利用されています。 音響の良さを活かして空気圧式パイプオルガンを使ったコンサートも頻繁に行われます。