時を忘れるロマンチックな街路
最もロマンチックな場所は、歴史の息吹が感じられるところ。旧市街の狭い小道や魅惑的な街角では、現実から逃避し、自分たちだけの世界に浸ることができます。例えば
プラハ・
フラッチャニの
ノヴィー・スヴェット(新世界の意)地区は、まさに時が止まったかのよう。ここではカフェ「ノヴィー・スヴェット」やホテル「ウ・ラカ」に是非立ち寄ってみてください。後者の建物は、プラハ中心部に残る唯一の木造建築となっています。このほかプラハでは
ヴルタヴァ川周辺で、
ナープラフカと呼ばれる河岸遊歩道を散策したり、
観光クルーズを楽しんだりすることもできますし、あるいは
ヴィシェフラットの城壁、または
レトナーのハナフスキー・パビリオンなど
美しい景色が望める場所での散策もお薦めです。そしてプラハ市民最もお気に入りの場所の1つ、
カムパ島も、もちろん忘れてはなりません。ここは赤ワインのボトルとともにピクニックをするのに最適な場所となっています。
愛の丘(ヒル・オブ・ラブ)
プラハで「愛のとき」と言えば、誰もが真っ先に思い浮かべるのが、ヴルタヴァ左岸にそり立つ
ペトシーンの丘でしょう。チェコでは5月1日に
愛する人と満開の木(桜が最も理想的)
の下で口づけすると、その年ずっと恋愛面で幸運に恵まれると言われています。代々プラハ市民にとってこの伝統はペトシーンと深く結びついているため、この魅惑の丘は5月1日、自分の場所を確保しようとする人でいっぱいになります。この伝統のそもそもの発端は何なのか、今となっては誰にもわかりませんが、とにかく貴方もプラハっ子同様にロマンチックな日をお過ごしになりたいのであれば、ペトシーンに行くしかないのです。
チェコの古城・城館が、そのストーリーで貴方を魅了
チェコでは古城・城館においても、ロマンチックな雰囲気をたっぷり味わうことができます。例えば
フルボカー城、水城
チェルヴェナー・ルホタ、あるいは童話の世界から出てきたような
フラデツ・ナド・モラヴィツィー城などが特にお薦めです。また
中央ボヘミアの鬱蒼とした森の中に隠れるようにして立つ
クシヴォクラート城では、ここで神聖ローマ皇帝フェルディナンド1世の息子が体験したような、燃えるような恋の物語を再燃させることもできます。皇帝の息子は、ここで(密かに)身分の低い女性と結婚し、その愛を成就させるために皇帝一族としてのあらゆる特権、贅沢な暮らしを捨てたのです。これ以上ロマンチックな物語があるでしょうか。
色とりどりの花で飾られ、恍惚の香りを放つ庭園
チェコでは4月末から5月初めにかけて、花が文字通り咲き乱れます。この時期、貴方も是非満開の花で飾られた庭園で、愛する人と過ごしてみてください。特に、
中央ボヘミア・
プルーホニツェの公園散策を一度経験してしまったら、「ロマンチック・スポット」の理想がかなり高くなってしまうかもしれません。でも大丈夫。ここと同程度に魅力に溢れた場所は、他にも存在します。例えば
モラヴィア・
クロムニェジーシュのバロック式
フラワーガーデン、
プラハの
ヴルトボヴスカー庭園、あるいはチェコで最も美しい城内庭園の1つに数えられている
コノピシュチェ城内の公園などが挙げられます。また
レドニツェ=ヴァルチツェ地区でも、その美しさに圧倒されることでしょう。この地は既に200年前の設立当初から、一大ロマンチック・パークとなるよう、設計されていたのです。
高所で感じる愛
中央ボヘミアで最もロマンチックな場所とされているのが、ヴルタヴァ河岸の
マーイ展望台です。展望台下では川が深い峡谷を形成し、馬蹄形に湾曲して流れており、その周囲を深い森に覆われています。日没時にここに来ることができれば、貴方の立つ場所の真正面に日が沈んでいく様子をご覧いただけます。また同じ中央ボヘミアの、やはり蛇行する川を見下ろすように立つ
クラショフ城跡、あるいは
ミクロフの
スヴァティー・コペチェック(聖なる丘の意)もお薦め。後者は様々なアンケートで、チェコのビューポイント・ランキング上位の常連となっています。さらに
東ボヘミアの
プラホフ・ロックや
アドルシュパフの奇岩群においても、目が回りそうな高所から、雄大な素晴らしい景色をご堪能いただけます。