チェコガラス = 世界希少品
手作りガラス製造のリスト登録への発起人はフランスでした。チェコに加えて、ドイツ、ハンガリー、フィンランド、スペインもこの取り組みにすでに参加しています。チェコは2020年、クルコノシェ山脈のポ二クラーにあるラウティス(Rautis)工房の吹きガラスビーズを使った伝統的クリスマス・オーナメントをユネスコに登録することに成功しています。ユネスコの観点からみるとチェコは特別な位置にあります:他の国においては、手作りガラス製造における一部の技術を指しているにすぎませんが、チェコにおいては今もなお、国内生産されるガラス製造は、最初の製造の段階から、最終の消費者までの段階をカバーしているのです。
世界を魅了するチェコガラス
チェコ人はガラス製造には才能があります。そしてそれを何度でも証明してきました(今もなお!)。例えばラスヴィット(LASVIT) は10年以上にわたり、ツール・ド・フランスの優勝者にトロフィーを製作し続けてきました。リュックル社(Rückl)は、テニストーナメントのマイアミオープンのチャンピオントロフィーを収めています。ラスヴィット社はまた、太平洋の島国サイパンに50メートルもある二頭のクリスタルドラゴンを制作して世界の注目を浴びました。この作品は世界最大の照明と宝石という二つのタイトルを同時に得ました!また、ジェレズニー・ブロド(Železný Brod)のガラス職人は、デンマークの女王マルガレーテ2世のための7トンもある棺という世界最大の溶融ガラスを製造し有名になりました。
チェコでガラスを買うならどこへ?クジシュチャーロヴェー・ウードリーか、プラハか、ユネスコのスパか
訪れることのできる場所の中の一つに、ダニエル・クレイグ主演のハリウッド映画「グラス・オニオン:ナイブス・アウト」の中で重要な役割を果たしたガラス作品の作者である、芸術ガラス職人のイジ―・パチネクが自身のガラス工房の中に造った、魔法のようなガラス庭園があります。そこは、有名なチェコクリスタルが生まれた場所である、北ボヘミアのクリスタルバレーの中心にあります。
北ボヘミアでは、ヤブロネツ・ナド・ニソウにあるガラスとジュエリーの博物館をお見逃しなく。ガラスとジュエリーの一緒に見ることができる世界で唯一の博物館であり、前例のない二つの展示があります。ここでは、ヨーロッパでもっとも重要なガラスコレクションの作品だけではなく、世界最大のガラス製のクリスマスオーナメントのコレクションや輝く宝石の数々も鑑賞することができます!
チェコを訪れた際にはユネスコ遺産登録のスパタウン、カルロヴィ・ヴァリにある、もっとも有名なチェコのガラス工房モーゼル社での見学ツアーをぜひ体験してみてください。このガラス工房は、ウィーン宮廷皇帝や、ペルシャのシャー・モザッファル・アッディン、そしてイギリスのエドワード7世にガラスを収めてきました。そして今日も、見事にカットされたクリスタル作品は世界の有名な人々に購入されています。例えば歌手のジャスティン・ビーバーや女優のサルマ・ハエックは自宅にモーゼル社のシャンデリアを飾っています。
本当にユニークな工場は、クルコノシェ山脈で見つけることができます。そこは、現在でも稼働している世界最古のガラス工房なのです!また、ハラホフ(Harrachov)にある合成ガラス工場のノヴォサド&スィン工房ではなんと300年以上にもわたって吹きガラスを製造しています。
ヨーロッパ最大のガラス細工を見たいときは?プラハのボジスラフカショッピングセンター(Bořislavka Centrum)のエントランスホールには1503枚の木版で作られたラスヴィット社のレドヴィツのインスタレーション作品が鑑賞できます。その中には、様々に鋭くカットされら輝き光る110枚のクリスタルパネルが埋め込まれているのです。
プレシオーサ社はチェコで最も重要な機能主義建築の一つであるホレショヴィツェ(Holešovice)のブベンスカ通り(Bubenská ulice)の旧電気商社の建物の中にアトリウムをライトアップさせました。この光のインスタレーションは、797個の手拭きガラスの電球で作られています。