チェコのスイーツの世界
ケーキ、スイーツ、デザート、チョコレート、クリーム、コーヒー、くるみなどなど、チェコではご旅行の際、訪れる先々でこれら全てお楽しみいただけます。ここでは皆様に特にお試しいただきたいケーキ屋をご紹介いたしましょう。その中にはオリジナリティに溢れたユニークな店もあれば、伝統のスイーツ・レシピをまさに完璧な最高傑作にまで完成させたところもあります。

プラハ・カムパ島の「ヴェリホヴァ・ヴィラ・バイIF」

プラハのど真ん中でありながら、緑に囲まれた公園内という素晴らしい環境に位置する最高のカフェ、それがカレル橋のすぐそば、プラハ・カムパ島ヴェリフ邸(Werichova vila)内カフェです。これは超一流パテシエ、イヴェタ・ファベショヴァーの店ですが、彼女はチェコ国内ではセレブとも言える、メディアで有名な人物です。この店の自慢は「ゴールド・エッグ」あるいは「レモン」と呼ばれるケーキで、どちらもその名の通りの姿をしています。もちろんエクレア、リキュール入りチョコレート・ケーキといった伝統的なチェコのデザートもご用意。ここではいずれも最高級の原料と完璧なアレンジでお届けしています。

プラハの「パテシエ・スカーラ」

この店は「デザート工場」との異名を持ちます。ただしこれは新鮮な材料とプロの「ゴッド・ハンド」が駆使される場所という意味合いで、ベルトコンベアによる大量生産工場などではもちろんありませんので、ご安心を!「スカーラ」のケーキはどれもモダンな外観を呈していますが、そのインスピレーションの基となっているのは100年以上前から伝わるチェコ伝統のレシピで、これに最新のトレンドを取り入れたものとなっています。お薦めはオリジナル・シャウムロール、クルーラー、エクレアそしてインディアーネック(ビスケットにクリームをのせ、チョコレートをかけたもの)です。「パテシエ・スカーラ」は市民会館そばのシュポルク宮殿内、ドロウハー通り、そしてスパーレナー通りの3店舗があります。またネット・ショップも、ケーキ屋には珍しく英語版付きで用意されていますので、誰もがこれらスイーツの芸術作品を、まずは目で鑑賞することができます。 

プラハの「ミシャーク」

典型的なチェコのケーキ屋「ミシャーク」は、プラハヴァーツラフ広場のすぐ近くにあります。この店の創業は1911年で、オープンするや否や、たちまちプラハっ子たちの心を鷲掴みにしました。この店はまたプラハ城、大統領府の御用達でもありました。戦後は凋落したものの、数年前に再起、100年の伝統復活に見事に成功しています。今日ここではケーキ、パン、そしてあらゆる種類のデザートが作られています。またここは100年前からバニラ、キャラメル、生クリーム、そしてブリットルのソフトアイスクリームでも有名です。貴方も是非「ミシャーク」の、20世紀を生き抜いてきた味をお試しください。

パルドビツェの「パティスリー・エピファニ」

スイーツ・シーンの発展は、もちろんプラハ以外の場所にも及んでいます。例えば東ボヘミアパルドビツェ、そしてフルジム近郊の村・ザイェチツェ。この2カ所に店舗を持つ「パティスリー・エピファニ」は、国内でも指折りのパテシエ、ヤナ・ノヴォトナーが経営するもので、オープンしてからまだ数年の比較的新しい店ですが、常に満席の超人気店となっています。予約は不可のため、特に夏は席を待つ人の列ができるほどです。パルドビツェ店は、建築家ゴチャールの作品で、産業遺産として有名なオートマチック水車地区の中に位置しています。店の名称「エピファニ」は、フランス語で「顕現」を意味します。「パティスリー・エピファニ」のスイーツを召し上がった方は、そこで初めて、上質のチョコレート、ピスタチオ、くるみなどが持つ本来の味、そしてこれを全面的に生かしたデザート、アイスクリームの味の深みを知ることができます。ここでは、砂糖が他の材料が持つ本来の味をかき消して支配的にならないよう、砂糖が主役とならないように最新の注意が払われているのです。「エピファニ」ではソフトクリームのほか、エクレアに代表される典型的なチェコ・スイーツ、あるいはホームメード・チョコレートを用いたチョコレート・ケーキもお楽しみいただけます。

ヴィソチナの「カフェ・8スミチカ」 

ヴィソチナの町、フンポレツにあるアート・ゾーン「8スミチカ」は、コーヒー&スナックの愛好家にも有名な場所。これはセンター内にアート喫茶「カフェ・8スミチカ」があるためでで、ここでは毎日焼きたてのくるみパン、ライ麦パン、スペルト小麦パン、シードパン、あるいはロールパン、フランスパン、チャバタなどのほか、ケーキ、キッシュ、そしてチェコの家族経営ロースタリー「アラ・コーヒー」のコーヒーをお召し上がりいただけます。「8スミチカ」は展覧会での芸術鑑賞に、そしてプラハとブルノを結ぶD1高速での移動途中、コーヒー&スナック休憩に立ち寄るのにも理想的な場所なのです。

ブルノのケーキ屋「ソリー、ペチェメ・イナク」

モラヴィアの中心都市ブルノは、チェコ国内ではカフェ文化のメッカとしても知られています。そしてコーヒーに欠かせないのがケーキ。ここで何かオリジナリティに富んだものを試してみたいという方にお薦めなのが、町の中心部にある「ソリー、ペチェメ・イナク(『ちょっと変わったケーキ屋でごめん』の意)」の「こけケーキ」。苔の庭園のように見えるこのケーキは、ホウレンソウ&ピスタチオのベースをホームメード・チーズのクリームとストロベリー・ジャムでコーティングし、フルーツと食用飼育された本物のコオロギで飾りつけたものです。この「ブッチ・メフ(『苔になれ』の意)」以外にも、「ブッチ・ポペルニーク(『灰皿になれ』)」、「ブッチ・ベスティエ(『獣になれ』)」などなど、ここでは貴方の想像をはるかに超える独創的なケーキに出会うことができます。