展覧会「王の居ない王冠」は、ドラマティックな20世紀の時代における、最重要国家遺産である戴冠式の宝物の物語を紹介します。独立民主国家であるチェコスロバキアが誕生した1918年から、1948年2月の共産主義による政変を経て1968年以降までを追います。秘密移送、輝かしい瞬間、避難など波乱に満ちた運命をご自身の目で確かめてください。
展覧会の企画者たちは、珍しい写真や現在まで出版されてこなかったあまり知られていない事件の資料を集めることができました。展覧会ではそれらの資料を通して、1938年9月に発生した緊迫した国家危機の際に行われた財宝の プラハからスロバキアへの 秘密移送や、1939年にニューヨークの万博で宝物のコピーを展示したことで、当時既に“存在しない”とされていたチェコスロバキア国家のパヴィリオンが、国外での反ナチ闘争第2波のシンボルとなったことなどを語っています。
ドイツ支配の最後の時期、宝物は プラハ城の旧王宮内ロマンス様式の地下倉庫に隠されていました。まさにこれらの歴史を持った特別なスペースで展覧会が行われるのです。