チェコ、ここは単にトップクラスのソリストや作曲家たちの国であるだけではありません。多くの一流音楽団体、例えば大型のオーケストラから室内カルテットまでが、世界中でスタンディングフォームでの喝采を浴びているものばかり。以下に私達のセレクションでこれらの楽団をご紹介します!
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
チェコを代表する交響楽団であるチェコ・フィルハーモニー管弦楽団は、2024年ロンドンで開催された名高いグラモフォン・クラシック音楽賞で「年間最優秀オーケストラ」を受賞しました。
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の歴史的初公演はプラハのルドルフィヌムにおけるもので、1896年1月4日土曜のことでした。このとき舞台に立ったのは、チェコで最も有名な作曲家の1人、アントニン・ドヴォジャーク。彼は自らの曲の指揮もしました。チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の歴史へ、チェコ内外多くの人々が痕跡を残しています。
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団は伝統的なもの以外に、一風変わった芸術体験も提供しています。例えばオーディエンスが河岸や、橋、あるいは船の上からコンサートを楽しめるようなこともしています。チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地はプラハのルドルフィヌムです。
チェコ・ナショナル交響楽団(ČNSO)
欧州でも特に多忙なオーケストラの1つ。演奏曲のジャンルはクラッシックのみならず、映画音楽、ジャズ、ミュージカル音楽と幅広いのが特徴です。国内外で絶大な支持を集めています。
オーケストラとコラボレーションしている有名な指揮者、作曲家、舞台監督には、映画音楽のエンニオ・モリコーネ、ダニー・エルフマン、ハンス・ジマー、映画監督のクエンティン・タランティーノ、あるいはジャズマンのチック・コーリアなどがいます。
本拠地はプラハ市民会館のスメタナ・ホールです。有名なテノール歌手、プラーツィド・ドミンゴ、ヴィットリオ・グリゴロのクリスマスアルバム収録やタランティーノの西部劇「ヘイトフル・エイト」の映画音楽収録にも関わっています。この映画音楽は、エンニオ・モリコーネが作曲しました。
プラハ交響楽団FOK
このオーケストラの名称にあるFOKとは、映画(film)-オペラ(opera)-コンサート(koncert)の略。映画音楽の収録やラジオ演奏が当初、オーケストラの存在を確実なものにしていました。欧州の様々な国々やアメリカに頻繁に招待されており、南アメリカ、トルコ、オマーン、中国などでも頻繁に公演しています。
FOKというブランドは、室内コンサートの公演につながりがあります。シモンとユダ教会で行われた一連の室内楽、古典音楽の演奏はプラハの観客たちに大変好まれました。FOKはルドルフィヌムのドヴォジャーク・ホールで一連のピアノリサイタルを、またプラハの旧市街にあるアネシュカ修道院でもコンサートをしています。
PKF―プラハ・フィルハーモニー
世界中で人気を集めているこのオーケストラは、1994年に世界的指揮者、イジー・ビィエロ・フラーデクが発足させました。2015年までは、若い指揮者のヤクプ・フルーシャ がこのオーケストラを率いました。現在のプラハ・フィルハーモニーは、エマヌエル・ヴィラウムが率いています。
ブルノ・フルハーモニー
このオーケストラは音楽的に、ヤナーチェクのアマチュア・チェコ交響楽団の伝統に端を発しています。ヤナーチェクの専門楽団として国外へヤナーチェクを広めることで知られるだけでなく、60年代初め以降、ブルノ・フィルハーモニーは定期的に国外の有名劇場の舞台に立つようになり、これによって国内や欧州の芸術的名声を得るようになりました。現在、国際的に名の高いブルノ・フィルハーモニーを導くのは、アメリカ人のデニス・ラッセル・デイビスです。
パヴェル・ハース・カルテット
パヴェル・ハース・カルテットは特にチェコ音楽に力を入れ、世界中の有名舞台を踏んできました。これまでに8枚のCDをだしており、それらは全て国際的に有名な賞を得ています。2枚がBBC Music Magazine Awardを、6枚はGramophone Awardです。楽団はチェコ人作曲家であるパヴェル・ハースの名前を冠しており、彼の遺作には3つの素晴らしい弦楽四重奏があります。